朝、新聞を読んでると、こんな記事が。
「航空トラブル:羽田誘導路でJALとANA接触 損傷気付かず離陸」朝日jpより
離陸のため誘導路を走行中の那覇空港行き日本航空(JAL)925便(乗員乗客238人、B747-400型)の左主翼が、左前方の交差する誘導路で待機していた伊丹空港行き全日空(ANA)33便(乗員乗客378人、B777-300型)の尾部に接触した。損傷は軽微で、けが人はなかった。
えーっと。。ANA33便。。あぁ、乗ってた便じゃん。
一つの大事故の前に、29のヒヤリ、300のハット。仕事柄(不良技術者ですから)、この手のヒヤリハットにはちょっと敏感かも。不良解析。:-p
新聞を読んでいると、なんとなく、誘導路での2機の操縦(ANA機が前に十分出てなかったなど)に問題があったような感じにとれるが、今回の接触事故に関しては、通常と異なるいくつかの点があった。いかにもヒヤリハット的な。これは機長がどうのという話じゃないなと。
大事故を防ぐには、「これが原因」と明確に一点に責任を押し付けるのでは防げない。機長のように最終責任を負っているポイントではなく、自分たちはあまり関係ないと思っている周囲がつくる遠因をいかになくせるか、防ぐ行動を取っているかが重要になる。
「俺って関係ないよね~」というのが危険。なにかヒヤリハットがあれば、空港なら、鉄道の運航から、トイレ清掃、整備、カウンターから、チェックインまで、それぞれの部署の個々人が、事故について知り、「もしかしたら。。。」と業務の流れを今一度考え、結果として、複数のフェールセーフが生まれ、一方で無駄なことをなくし、安全と効率をうまく機能させることが重要ということ。なんといっても、日本でNo.1でなくてはならない、首都の基幹空港で起きたこと。お役所仕事にならないように、ちゃんとできるといいねぇ。
ほんとだよん~ということで、当日の動きを。
当日(2008年6月12日)は出張。あまりに過酷な(あれが過酷か~という突っ込みはおいておいて)仕事に体が持たず、ちょっと早めに切り上げることに。。本来は19:20発の伊丹行き最終便ANA41便での予約を変更、変更したときはちょい厳しいなぁと思いつつ、16:00羽田発ANA33便に乗ることにした。座席指定した段階では、窓側はほぼ埋まり、でも通路側は中央以降は空きまくりというくらいだった。
空港につき、セキュリティゲートを出るまではなんの問題もなし。ゲートのセキュリティチェックも並ぶ人も少なく、チェックも通常通り。スムーズだったので、しばらく、空港のカードラウンジで時間つぶし。これ、遠いんだけどね。場所的には、空いているので好き。無線LAN(FreeSPOT)があったのも幸いして。。今はなくなったみたいだけど。。珍しく、警察官がチェックにきていた。といっても、ラウンジのおねいさんに声をかけていっただけだけど。
空港も一部の九州便の天候調査以外は、大きな遅れもないような感じだった。天候は小雨だったが、離陸前には晴れ間も見え、滑走路の一部も渇きだしたころ。ちょっと天候の変わり目だった。こういう時って、空港面もいろいろ面倒そうな気がするね。
ボーディング寸前の空港の状況。かなり濡れているような感じだけども、視界が悪いととかそんなことは一切なし、気温も過ごしやすいという感じかな。雨が降った割にムシムシ感もない。中途半端な写真なのは単にカメラのチェックをしていただけだから。左端がANA33便の777。
ボーディングゲートは63番。比較的海側っていうか、右手よりだけど、伊丹便は大体この辺りみたいですね。61-63。ボーディング開始も、ほぼ予定通りの時間で、特に問題もなく乗り込んだ。
機内は、そうだねぇ。60%くらい。両側の3列席は真ん中の席は連れがいるところ以外は、ほぼあいている状態。通路側にもところどころ空きがあるという状態といえばいいでしょうかね。ま、がらがら。私の席は、比較的後ろの方、でも2列にはならない3列席の窓側のK席。右側に窓がある。
新聞読みながら待って16:00を回る。乗客も落ち着いているけど、どうも、荷物室のドアがいつまでたっても閉まらない。なんだろうなぁ。。。と思っていると、機長のアナウンス。
VIPフライトの影響で、空港の地上交通に制限があり、荷物の積み込みに時間がかかり、出発が遅れているという趣旨の内容だったと思う。おおむね17:25到着予定、10分程度の遅れということだったと思う。今でも覚えているくらいだから、内容は明瞭だったし、丁寧で、非常に落ち着きすぎているくらい落ち着いたアナウンスだった。CAのアナウンスもあったけれども、これも通常レベルだったな。なんていうか、CAの方々、普通よりも少しベテランな人が多いような気がした。この時間帯のフライトのCAって、ベテランのときと、えらく若いCAとがいたりするような気がするんだけど。後方は比較的若い時も。。今回は中堅だったかな。ちょっと微妙~。
ゲートを離れたのは結局15~20分遅れだったと思う。北側に機首を向けて押し出される。ちょっと新聞を読んでいたのでこのあたりは覚えていないけど。タキシングの途中で新聞は読み終わってしまう。前方のスクリーンを見ると、滑走路に平行して南に向かってタキシングしている時には、前にたぶん777クラスのANA機がいて、それについていくようにC滑走路34Rへ向かっているのが見えていた。右側も見ていたけど、接触したJAL機が右のJAL側からの誘導路にいたように思わないのだけど。。。それで、きっと、前のANAに続いて離陸するんだろうと考えていた。
滑走路の離陸機が離陸していく音がしたあと、前方のANA機が左に曲がって滑走路脇の誘導路に入っていくのが見えた。その離陸音に、続いて、ゆっくりと滑走路脇の誘導路に左に曲がって入って、停止(微妙に動いていたかも)。その後が変だった。前の機に続いて離陸するようなタイミングで非常にゆっくりそろそろと前に出たと思ったところで、ガタンという感じ、地面にある段差を通ったような、小さく落ちるような衝撃があった。それと同時に停止。
停止でガツンという衝撃と言ってもいいかもしれないが、どうもブレーキのような前のめりになる感覚がなかった。その時は、ブレーキを急に踏んだんだろけど、本当に路面にある段差に落ちたかかも。。と感じた。感じは後者だと思ったけど、論理的には、飛行機ってちょっと前に出るのって難しいから、その時のブレーキかなと思ったということ。前の機に続いて離陸する気になって、そろそろ出始めたら、タワーから滑走路侵入、離陸許可が出なかったっていうとこで急ブレーキ掛けたんだろ位に考えた。
その後に、右側をJAL機が右後方から曲がっていそいそと横を通って行くのが見えた。確かに、近い。操縦席から近いって感じるのはたぶん横を通った時だと思うんだけど、これが後方席からみると、確かにかなり近かった。
しかしだ、この滑走路脇の誘導路で大型機の777と747の2機が並んでいるのっておかしくないか?
通常なら、34Rの手前ところで、右から来るJAL機と、直進するANA機を1列に並ばせてから34Rに向かうんでは? それでもって、誘導路手前で待たせるのは1か所なのでは?
どうしても、JAL機を先に離陸させる必要がなければ、ANA33便を先に出してしまえば、たとえ、JALが滑走路の端から使うとしても、間隔を考えるとほとんど意味ないように思う。なぜ、JAL機を先にださないといけなかったのか。航空路の都合か?もっと別の要因か?
離陸10機待ちとか、もう、すごい混んでる羽田はよくあるけど、今回は、とにかく、変だとおもった。あとから見れば、JAL925便は16:10発。ANA33便は16:00発だしよぉ。。。比較的すいた時間だから、普通は出会わない。それでも羽田は混んでるけどね。
離陸後は特に問題なし。夜の混んでるときは、それこそ、木更津までいくんか~というときもあるけど、普段よりも小回りで右旋回して、三浦半島に向かっていく感じ。次の機は、少し離れていたようだけど、ちょうど34L/Rの着陸経路の上あたりで次のANA機が離陸していくのにC滑走路にいるのが見えた。
離陸後は特に揺れが激しいということもなかったけれども、ベルト着用サインは少し長めについていたように思う。「ベルト着用サインはついておりますが、これからは電波を発しない。。。」のアナウンスがあったように思う。富士山は南西方向に雲が伸びていたけども、頭は比較的よく見えた。CAも普通にサービス。なにも知らなかったのだろうね。ベテラン系で客も少ないから、おかわりも受けながら。名古屋周辺までは雲が多かったが、奈良につく頃には晴天。ちょっと風があったのか、ふらふらした感じと、着陸もちょっとごつごつ感もしたけれども、ま、普通に着陸。伊丹は路面がひどい時もあるからねぇ。結局、17:10頃についたんじゃないだろか。遅れ挽回。結構、途中は飛ばしてたような気もするし、奈良上空から生駒越えも一気にいくぞ~という印象、奈良上空の旋回はこの時間はないしね。空港内はガラガラだったかな。欠航機が出たろうけど問題ないかな。滑走路脇には1機離陸機が待っていた。ANA33が着陸後、滑走路に入ったけども、32Rへ着陸する小型機を待ってから離陸して行ったと思う。到着ゲートは、10番ゲート。一番出口に近いゲート。
新聞読む限り、機長は、伊丹到着後にチェックをお願いしたということだから、不安をそのままにしなかったということで、合格点と言えると思うけど、もう一歩行くなら、離陸前ですね。離陸前に接触の可能性を感じたのだから。機長そのフライトを預かる立場からすれば。会社員としての機長としては、今回の対応はベストなのだろうけど、安全第一ではまだ上があるということですね。
東京タワーを経由してJAL機に確認するくらいは(してたかも知れないけれども)あったかもしれない。時間的に余裕があれば、羽田もそれほど混まない時間、駐機場に戻るなりして下から確認してもらうくらいまでしていたらいいね。今回は遅れがあったのでためらわれたのかもしれない。事故につながらなかったからよいが、遅れは事故の遠因になる。特に、VIPフライト云々など、イレギュラは要注意。
なんどもいうけど、実際に接触していたという事実から見ればなんでも言えるけども、今回に関しては機長は100点。遅れなどもあり、接触したかどうかわからなかった機長に期待するのはやりすぎ。機長だけに負担をおしつけるのは、事故回避の原則から外れるからね。
周囲の見えない飛行機なのだから、周りのサポートが基本。今回は、空港の管理の方が主ですね。どちらかというと、そちらの方をきっちり事情聴取、対策しましょうね。
私が感じた奇妙なショックは、急ブレーキではありがちなのかも知れないけれども、最後方のCAは感じたはず。「操縦下手くそ~」という報告になるときがほとんどかもしれないけど、「後方で急ブレーキ感じましたぁ~」とか、報告するといいかもね。
ANAのホームページにもJALのホームページにも接触事故の話はないのも、できる限り早く出るといいね。ハヤリハットを防ぐにはまずはちゃんと情報だせるかですよ。
さしあたって、新聞記事に乗員乗客○○○名、けがはなかった。というようなことが書かれるような記事が載ったようなときにはね、即座に対応しないと。。乗っていた身も家族からはちょっと言われたり。
というわけで、JALかANAかといわれれればANAだけど、情報が出ないうちは、当面は新幹線ですね。
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